11月のある日(Un dia de Noviembre)
- 2021/12/13 16:04
- カテゴリー:クラシックギター
YouTubeに『11月のある日(Un dia de Noviembre)』というギター曲が多く見つかります。
演奏時間4分ぐらいの小品です。
作曲はキューバのギタリストであり、作曲家、指揮者、高名な教育者としてもよく知られているレオ・ブロウェル氏です。
https://www.youtube.com/watch?v=OCNfwkJuDFc
この曲の独特の情緒に魅力を感じ、あまり調べもせず楽譜を広げて弾いていたのですが、中間部で難しい所があり、皆さんがどのように弾いているのかYouTubeで様々な演奏を聴いてみました。
皆さん上手に弾いていて感心するのですが、中間部で変化をつけて元気よく弾くのが腑に落ちないので、調べてみました。
曲名は映画の題名「Un dia de Noviembre」だそうです。
レオ・ブロウェル氏が音楽を担当したそうです。1972年のキューバ映画で、作曲は1976年、公開は1978年です。
「当時のキューバ社会の矛盾と苦境を誠実に描こうとした本作は完成後、封切りにふさわしい時期ではないとの判断から公開を延期。6年後の1978年11月28日にようやく公開」参照:https://ameblo.jp/rincon-del-cine-cubano/entry-11957578859.html
映画の全編はYouTubeに見つかりました。原語です。
https://www.youtube.com/watch?v=XYnL3YjjYhA&t=40s
上の画像の右側、腕を組んでるのがブロウェル氏
映画でこの曲が流れるのは3ヶ所。
ピアノによる演奏もあります。この曲は鳴っている音が少ないですから、表現力が優るギター演奏に軍配が上がりますね。ピアノは一音一音の表現力に劣る分、音楽の作りというか、曲の骨格が浮き彫りになるので、ギターで弾くときの参考になります。
動画ではなく音のみですが、作曲者自身の演奏が以下。ラテンアメリカらしい気風が感じられます。曲の出だしからドライですから途中で変化を付けても違和感が無いです。これが曲中の速度変化の理由なんでしょうね。
https://youtu.be/dCiap9-GY0w?si=SXAxscx9DHujNt70,br.
上記の録音のピッチが高かったので、440Hzに直したところテンポが少し落ち着きました。ついでに高温ばかりが強調されていたので低音も少し上げ音割れヶ所に対応して全体の音量を下げた mp3 が以下です。
BrouwerPlaysUnDiaDeNoviembre.mp3
以下は遊びで弾いている作曲家自身の様子です。手の故障で演奏活動を止めるまでギターの名手として世界中に名を轟かせた巨匠の片鱗が伺えます。