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エンデチャ・オレムス

この曲「エンデチャ・オレムス」は、小品ながらフラシスコ・タレガ(Francisco Tárrega:1852/11/21 - 1909/12/15)の名曲として知られてます。

以下は、ギター弾きの間では良く知られていることですが、メモとして記しておきますね。

Tárregaの綴りは「r」の文字が2つ続くことから、日本では「ターレガ」「タルレガ」などとも呼ばれてます。 

エンデチャ・オレムスは、タレガによって別々に作曲された Endecha(哀歌)と、Oremus(祈り)の2曲がまとめられて1ページの楽譜として出版され、2曲続けて演奏されるので、エンデチャ・オレムスで一曲のごとく扱われます。

「エンデチャ」も「オレムス」も両曲共にまるでメモのような数行の小品ながら、ギターの魅力がよく表現され、左右の指使いの難易度も低いので、初心者の発表会などで弾かれることが多いです。

もちろん美しく演奏するのは並大抵のことでは無く、「melody」「harmony「rythmus」の基礎の上にディナーミク(dynamik)の表現、そしてアゴーギク(独 Agogik)とアーティキュレーション(articulation)、フレージング(phrasing)、テンポ・ルバート(伊 tempo rubato)についての分析、さらに、歴史と地理的民族的な様式など、理解できれば何でもない当たり前のことが、わからなければ最後まで気付くことが無いという厄介な問題に引っかかってしまうことが多いです。

因みにテンポ・ルバートについての記述はモーツアルトが最初だったずです。

「1909年、12月2日、バルセロナにて遺作となる『オレムス~Oremus(祈り)』を作曲。 楽譜に日付を記した直後、12月3日未明に気分が悪くなり、
12月15日、静かに息をひきとり、本人の遺志により故郷のカステリオンに埋葬されました。」https://chitarra.rossa.cc/history/his11.html

作曲家の遺作と言われる「オレムス」の語源はラテン語で「Let us pray/祈り」の意だそうです。WikiPedia「Oremus (Tárrega)」

上記WikiPediaによるとタレガ作オレムスの原曲は、シューマンのピアノ作品だそうです。 「transcription of the second section of Robert Schumann's Phantasietanz, Op. 124, no. 5.」

このシューマンの原曲を聴いてみると、ピアノらしい音の繋ぎ方が感じられますが、メロディを浮き立たせるのが難しいためか、演奏されることは稀なようです。動画のピアノ演奏からはシューマンらしい精神障害に悩まされた葛藤や、天性の感性に突き動かされた情熱が感じられます。

タレガは原曲のピアノ曲からシューマンの美しい感性を汲み取り、ハイポジションの3度と6度の連続によるギターの魅力溢れるメロディに見事に変化させてます。

参考ページ:
https://www.delcamp.biz/viewtopic.php?t=510

 

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